ウンチク

1・あなたは空気が見えますか?


MR2が高速で、フロントが浮く感じがするのは、
実は「前にエンジンが無いから」ではありません。

この車は、ラヂエターを抜けた空気が直後の隔壁に当たって真下に噴出す構造になっています。
で、その空気とバンパーの下から流れてきた空気がぶつかって
ラヂエター排気口付近の気圧が上がり、車体が持ち上がってしまうのです。
まるで飛行機のハリアーのように・・・

普通の車は、この流れがラヂエター〜バルクヘッド間で起こるので
MR2ほど急激に流れが変わらない為、そんなに体感できません。

という訳で、本当は押さえつけるよりも、まず、浮かないようにするのが正解です。
具体的には、バンパーの下から入ってくる空気を遮断すればOKです。
(ラヂエターからの排気がスムーズになるため、冷却性能向上というおまけ付き)
必ずしもスポイラー形状になっている必要はありません。

その点でお勧めできるのは、圭オフィス・ウォーカーのバンパーです。
これは、中央部の切り欠きもなく、空気抵抗を増やす事なく浮き上がりを抑制できます。
カッコイイかどうかは、また違う話になりますが・・・

以上の理由から私は中央部の切り欠きが大嫌いです。
#おまえら空気が見えんのかー。>エアロ屋
#見えねぇよ・・・<ALL
                おそまつ・・・

○フラップ
下に伸びるタイプは上記参照
前に伸びるタイプは下記参照
とりあえずどちらでも効果はありです。

まず、長方形のブロックに風を当てているところを横から見ているとします。
そうするとブロックの中央で空気が上下に分かれて流れるのはわかりますか?
そこに、ブロックの前端の下から水平にベロ(フラップ)を出して見ましょう。

もうわかりますね
そこは空気が上から下へ吹き付けているので、
フラップが水平でもダウンフォースが発生します。
 

2・フラッシングオイルの話

一口に「フラッシング」といっても色々あるんです。

1・安いオイルで押し流す
2・交換前にフラッシング材を混ぜて少しアイドリングさせてから交換
3・フラッシング専用オイルで洗浄
4・専用の機械を使って洗浄液を循環させる

1は2回車屋に行って交換作業をしなくてはいけないので、これをやるのはほとんど自前交換する人だけですね。
2はガソリンスタンドが好む方法です、交換作業が1度で済むうえフラッシング代を請求できるので利益率がとっても良いんです(もうかるってことです
3は古いオイルを抜いた後またフラッシングオイルを抜かなくてはいけないのでちょっと面倒です(車屋が)。自動後退・黄帽子系はこれだったはず・・・・
4はもっと強制的に洗い流すようなシステムです。

4のやりかたは多走行車などエンジン内部にススがびっしりな物ほど効果的です。
ただしオイル管理がいいかげんだったエンジンは、部品がすりへった部分をススが
埋めてくれてそのおかげで気密が保持されている場合もあります。
その場合は・・・・洗い流すと圧縮が抜けてスッカスカに・・・・・┐('〜`;)┌
まぁ、最低限メーカー指定を守って交換していたエンジンなら大丈夫ですけどね。

今まで5〜6000kmごとまでの交換していたのなら試してみても良いかと思います。
体感できる差があるかどうかは?ですが・・・

また、フィルターは、
・無交換でOK
・安いオイルを入れたときに交換
・いつものオイルを入れたときに交換
と考えられる時期が有りますが

・いつものオイルを入れたときに交換
ここで交換しましょう。
無交換は絶対ダメです。

3・金属素材の話

金属材料って「アルミ・鉄・ステンレス・チタン・他」色々ありますよね。
そこでそれぞれの特徴を解説します。

素材番号 溶融点(゜C) 比重(g/cm3) 熱伝導率(cal/cm2/sec/゜C/cm) 線膨張係数(cm/cm/゜C,0〜100゜C) 引張力(kgf/mm2)
アルミ A7075-T6 476〜638 2.80 0.294 23.1×10-6 55
S45C 70
SS400 1530 7.86 0.145 12×10-6 40
クロモリ鋼) SCM435 7.86 11×10-6 100
ステンレス SUS304 1400〜1427 7.88 0.039 16.5×10-6 58
純チタン 2・3種 1540〜1688 4.51 0.041 8.4×10-6 35〜52
チタン合金 6Al-4V 1650 4.42 0.018 8.8×10-6 100

強度
☆ 引張力を参考に判断できます。
  ここでは、アルミが鉄を上回る数値を記録していますが、これは試験材料が「A7075−T6」というアルミの中でも最高強度を誇る物だからです。
  通常のアルミは鉄より弱いです。
  
  一般的に70も有ればボルトとしての強度は十分過ぎるので「クロモリ」「チタン合金」はかなりオーバークオリティになります。
  ただし、ボルトは締め付けた際少しだけ伸びてそれが戻ろうとする力(張力)で部品の結合をしています。
  そこで、高強度素材を使うと同一トルクで締め付けた場合、伸びが少ない為僅かに緩んだだけで大きく張力が落ちてしまいます。
  張力の低下は、ネジ部の摩擦力低下を起こし、摩擦力低下はさらに緩みを助長させます。
  つまり振動の多い所に高強度ボルトを使うと1度緩み出したらあっという間に外れてしまう可能性があります。

  要するに適材適所ってものがあるので「高強度=偉い」ってわけじゃないんです。
 
☆ 純チタンとアルミの引張力を比べてみて下さい。
  チタンの方が弱いですね。
  一般的にチタンよりアルミの方が弱い(大多数は確かにそうなんですけど・・・)
  と言われますが、アルミにも色々チタンにも色々あるので比べる素材によってはこう言う事もあります。
  皆さん、固定概念に要注意です!

☆ 最近チタン製マフラーが増えてきました。
  今まではチタンは曲げようとすると割れてしまうのでマフラーは溶接して繋ぐかそれなりに設備がないと作れませんでした。
  ですが最近は、鉄並の強度の純チタンの存在に業界が気が付きこれを使うようになってきました。
  チタンマフラーの価格が下がってきたのはこの為です。(しかも、差材自体がじつは安いんです)
  でも、チタンのブランド料が入っているのでまだまだ高いですが・・・・・

☆ 純チタンの35という強度はメガネのチタンフレームを想像してください。
   大体あのぐらいの硬さです。
   ねっ!チタンにも色々あるでしょう?


膨張
 膨張係数をみると、熱が加わると、鉄よりもアルミやステンレスの方が膨張することがよくわかります。

 これがステンレスボルトをマフラーに使ってはいけない理由です。
 鉄ナット部にステンレスボルトを入れるとステンレスの膨張によってナットにものすごい圧力で圧着されてしまいます。
 圧着されているので冷ましてももうだめです。
 外れたとしてもネット側はボロボロでしかも広がってしまっています。
 ナットなら交換すれば良いですがこれがシリンダーヘッド等エンジン本体だったら・・・・

 逆に中間パイプ等でボルトナット共にステンレスに変更できる場合は大丈夫かも・・・?
 た・だ・し!!通常マフラーで使われる鉄ボルトは7Tという高強度ボルトです。
 これはその辺のホームセンターで買えるステンレスボルトよりも高強度なので、
 この場合ステンレスボルトには錆び辛い位しかメリットはありません。

 特に「ブレーキ・ミッション・エンジン」等は純正ボルト・ナットの使用を強くお勧めします。
 素材・強度を変更する場合は、きちんとした知識を身に着けてからよく吟味しましょう。

2002/5/5今日はここまで。

4・オイルフィルターの話

オイルフィルターの高いやつと安いやつって何が違うのよ?


 安いやつでも問題は無いッス。

 ただし・・・中のフィルターの折数が安物は少ない場合があります。
 これで目の細かい材料を使うとすぐ詰まっちゃうし、
 寿命を確保しようとすると目を荒くしなくてはいけないし。
 (当然小さいゴミは垂れ流し・・・)

 あとオイルフィルターには目が詰まっても最低限の潤滑を確保する為に、
 バイパス機能がついています(どんな安物でも)
 目が詰まって油圧が上がるとこのバイパス通路ガ開くのですが、
 安物は冷間時のオイルが硬くて油圧が上がっちゃう時にも通路が開いてしまう場合があります。
 温まれば閉じるのでたいした問題ではないんですけどね。

 んじゃこのバイパス通路を開き難くするとどうなるかと言うと、
 油圧で中のフィルターが破れてしまいます。
 というわけで、バイパス圧はフィルターの強度もセットで考えなくてはいけないので、
 コストが高くなってしまいます。

 パワーエンタープライズのフィルターはバイパス圧ガ高いことを売りにしていたと思います。



 費用対効果の点から見た場合


 高いフィルターにすると速くなるのか?

 なんないっす!
 私は今まで、
 ・安物
 ・トヨタ純正
 ・トヨタ ドライブジョイブランド
 ・サード
 ・トラスト
 を使いましたが体感差は感じられなかったです。

 ・パワーエンタープライズ黒(超高密度低寿命タイプ)
 のあと
 ・パワーエンタープライズ白
 に、した時はちょっとフケが軽くなったかも・・・

 ンデ、私のお勧めは「トヨタ純正」
 末永く車を大事にしたいのであれば安物はやめときましょう。
 安物のせいですぐに不調が出る可能性は0ですが、
 長い目で見た場合差が出るかも・・・

5・ドアロックの話

 皆さん走行中ドアにカギかけますか?

 かけてるそこのあなた!
 かけちゃいけません!!

 車のドアロックは「ストライカー・キャッチ」に追加して
 閂(カンヌキ)をかけている訳ではなく、単純にノブの
 作動をキャンセルしているだけなのでロックしたから
 といってドアがしっかり閉まるわけではありません。

 しかも、事故で誰かに助けてもらう時
 自分が気絶していたら・・・・
 車が燃えていたら・・・・・

 ドアロックというのは単なる防犯装置です。
 走行中の使用は自殺行為と言っても良いでしょう。
 (ロック=救助拒否)

 走り出すと自動でロックがかかる車もありましたが
 最近の車はあまり無いでしょう?